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2013年12月26日木曜日

ピーターハミル ”Fool's Mate” 雑誌もすべて持ってます。


わたしの大好きなアーティスト、ピーターハミルについて書こうと思います。


渋いと思われる方も少なくないでしょうが、時折無性に聴きたくなるひとなのです。
頭の中でよく鳴り出します。
ロバートフリップやピーターガブリエルと並ぶロックアーティストと呼べるでしょう。


来日もしたようですね。
とてもファンとも思えない言い方ですが、私はもう15年はロックをまともに聴いていませんし、
お気に入りのアーティストの動向を追ったりもしていません。
コンサートなど行ける可能性が0である以上、CDに気づけば購入するかどうか、というところです。
最近は、もっぱらiTunesからのダウンロードで済ませてもいます。
CDは兎角がさばるので。LPよりはましですが。


そういえば、かつてiTunesから購入した曲がかなりの数消えているのですが、どなたかそのような経験された方いますか?
何故なのか、原因に思い当たることがないのですが、困りました。
一度、買っているので再度ダウンロードすればよいかとは思っていますが、曲自体、正確に覚えていないのです。



済みません。余計なお喋りでした。
では、今回からピーターハミルのアルバムについて書きます。
”Fool's Mate”71年ファーストソロ。(実はどれでもよいのです。ピーターの場合は。)
これに合わせて、日本でFool's Mateという音楽雑誌も生まれ、私は素人同人誌そのもののような創刊号からずっと読み続けていました。
当時編集長の北村さんという方から直接取り寄せていました。感性的に共鳴でき、音楽誌の中で一番好きでした。
基本ピーターハミル・VDGGファンクラブ的な出発と言ってよいでしょう。
確か北村さんは日野敬三さんと対談もされていたと思います。
そういう方の雑誌です。あらゆる面で、しっくり読めるはずです。次回が楽しみでした。


話を戻します。”Fool's Mate”です。
自身率いるバンド”VDGG”のアルバムと比べると、各曲が短くポップで軽やかで少しばかり温かみを感じますが、ピーター以外の誰からも出てこない魅力的なチューンばかりです。
VDGGの曲として出しても特に問題はないでしょう。何故ならピーターが手掛けるものはみな同じに聴こえるからです。そのボーカルと旋律からも。
ましてやこのアルバム、VDGGのメンバー全員が参加しているのですから、なおさらです。(あまりソロの意味もないような感じですが)


どの曲も明らかにピーターハミル節とでも呼べる独特の旋律ーサウンドそしてボーカルでハードに、ポップに、スローに流れてゆきます。
しかしその短さとポップさストレートさはVDGGの圧倒的に重厚・荘厳でドラマチックに展開するサウンドとスケールは異なります。
曲の尺の問題ですが。内容は死をテーマとしたものなど、いつもの内省的な世界です。
パンクの先駆けだと評する評論家がいましたがホントに達見です。
疾走するVDGGとでも呼べそうな。


何と、なかにはロバートフリップがマンドリン弾いている曲もあります。
ピーターは確かにプログレッシブロックアーティストでありますが、そのスタイルはルーリードが詩人であるように、ピーターも詩集を出版している純然たる詩人であるため、歌詩ーボーカルの重みが他のプログレとは異なります。所謂プログレがサウンドーインストロメンタル中心で歌詞を中に埋め込むのに対し完全に詩が中心に縦横無尽に謳われるサウンドです。ここがピーター&VDGGの特異なところです。


よくアルバムごとに曲が変わってゆき、成長が認められるという類のミュージシャンがいますが、ピーターには無縁の評です。
彼は最初からまったく変わりません。マサチューセッツ工科大学でグループが生まれてからずっと。
常に詩に旋律がそしてサウンドが纏わりついて複雑に展開・進行してゆき迷宮に我々を誘ってゆきます。
彼の作品群のどの断面を見てもそこに聴けるのはピーターの澄んだサウンドです。不純物0の。
100年間ずっとアルバムを出し続けていようと不変だと断言する他ないピーターのサウンド。
それを指して私たちは”ピーターハミル”と呼んでいるのです。


なお、もしピーターハミルを初めて体験されるのなら、このアルバム推奨します。 彼の世界のエッセンスが詰まっていますので。

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