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2013年8月13日火曜日

気になる写真家① フランス 7人



ナダール
肖像写真家の他、風刺画家、ジャーナリスト、小説家としても名を馳せる。気球に乗って撮ったパリ市街の写真は当時の人々を大いに驚かせた。友人のドーミエは風刺画、「写真を芸術の高みに浮上させようとするナダール」(上)という風刺画で称賛した。
何と言っても彼のおかげで、当時の著名人の姿を写真を通して知ることが出来ることは大きい。ジェラール・ド・ネルヴァル、ジュール・ヴェルヌ、ピョートル・クロポトキン、ジュール・ファーヴル、サラ・ベルナール、シャルル・ボードレールなど貴重な肖像写真が多数ある。



ウジーヌ・アッジェ
今、アッジェの作品として残るものは写真だけであるが、自分がなりたかったものは、画家であり役者であった。写真は生活を支える資料として撮っていた。パリ市歴史図書館に収めるため、パリの生活と仕事、パリの乗り物、パリの室内(芸術的、絵画的、中産階級的)、パリの仕事・店・ショーウインドウ、パリの看板・古い店、城壁跡、パリの旧軍事用地帯の住人の様子などに分類して撮影していた。
現在、パリ第三共和政下の記録としてだけでなく、風景写真としての価値が非常に高く評価されている。「アッジェのパリ」



アンリ・カルティエ・ブレッソン
20世紀を代表する写真家。スナップを中心に作品を発表。数々の芸術家や著名人のポートレートでも名高い。ロバート・キャパ、デビット・シーモアらと国際写真家集団マグナム・フォトを結成。ライカを常に使用していた。
本格的に写真を始めるきっかけはシュル・レアリスムの写真家マンレイの影響であった。しかし技法の上では、レイヨグラフソラリゼーション、コラージュ等の使用は見られない。ポートレイトでは、マハトマ・ガンジーなど。何故か写真家は画家を兼業(または目指す)するヒトが少なくないが彼もその例にもれない。



ジャック・アンリ・ラルティーグ
世界で最も有名な素人写真家。身近な物事、人物などのプライベートスナップが多いが、A.C.F.(フランス自動車クラブ)グランプリ・レース の写真が特に知られる。そこでのスリットカメラで撮った疾走する自動車のタイヤの歪み(ローリング・シャッター現象)が話題になる。何をもって素人・プロとするかはともかく、現在ラルティーグはブレッソンと並び称される立場にいる。



ロベール・ドアノー
ピカソ、ジャン・コクトーなどの芸術家のポートレートを多く手掛ける。ファッション誌(ヴォーグ)やパリの街中の写真も多い。「芸術家たちの肖像-ロベール・ドアノー写真集」など。



ブラッサイ
パリの夜の街を撮った「未知のパリ・深夜のパリ」を残す。夜を歩く友人にヘンリー・ミラーやジャック・プレヴェールらがいた。
岡本太郎とも親交があり、彼の作品の日本での出版に岡本の尽力が少なからずあった。
ロックアーティスト、リッキー・リー・ジョーンズは -デビュー・アルバムのジャケットにブラッサイの写真を使用している。


イリナ・イオネスコ
娘エバ・イオネスコをモデルにした「鏡の神殿」を発表。
シュル・レアリスムとバロックの影響を受けた独特な作風が特徴でセンセーショナルな話題を巻き起こしている。



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