4月17日(木)~22日(火)
10:00~18:00 最終日16:00まで
市民ギャラリーにて
この写真展は加盟団体が7団体あり、作品数も相当なものでした。
ですから、さーっと写真の前を通過してゆく感じです。
中には昭和28年から活動を続けている老舗団体もあります。
少し前にも、このギャラリーにて、「日本報道写真連盟」のフォトクラブ「ユーカリ」が作品展示をしていました。それも、さらっと観ました。
まず、必ずあるもの。
菫色の雲を下にした上空からの写真。
夕日の真っ赤な空。
お祭りの光景。踊る子供や女性。火の燃える様。
鳥や猫の瞬間的な動きの印象的なもの。
高層ビル。
SL。船。
花。
木。
渓谷。
山々。
富士山。
お寺。
畑のひろがり。
この前の雪景色。
所謂、絵葉書で売れそうな風光明媚な景色。
女性肖像、ヌード。
スポーツの瞬間的な動き。
海外旅行での異国情緒たっぷりな街、河など。
それから、自分のテクニックと機材の優秀さを見せるマクロもの。
以上、必ず見られるもの。
ほとんどが、なんというか、キレー!と言ってここぞと撮ったのだな、とは分かりますが。
それ以上のものが伝わってきません。偶然でも。
綺麗ではあっても特に感動できない。
撮った人の記念にはなるだろうが、第三者のわたしに共有できるものは、ない。
ある意味、写真は難しいなと思いました。
フォトレタッチや何らかのフィルタをかけたり、コラージュにしたりはしても、まずそのまま光景が切り取れてしまうことは、表現としては大きな限界というよりマイナス要因だなとつくづく思いました。
前提としての意識がない限り、何も写ってこない。
わーっきれい、までで終わってしまっている。
その先がない。
作品化しない。
ホントに素通りか?と思ったとき、岩田哲夫氏の「早朝の原野」が目に飛び込んで来ました。
これは、いくらでも写真の前で見続けていたい作品でした。
全体の色調がある幅の内にコントロールされていて、そのバンドの中にすべての意味深い味わいのある色が見事に息づいていて、これが写真か?と目を疑ったほどでした。
バルチュスの風景画のよう、と言えばかなり近いものです。
氏のもうひとつの作品、「王滝」が色幅の広さでは遥かに広く、饒舌で多彩で煌びやかですが、「早朝の原野」には見とれました。圧倒的な「作品」になっています。
もし、この展示会に行く暇のある方は、この作品をご確認ください。
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